【SDGs】増え続けるプラスチックの今と未来
- Melissa

- 9月2日
- 読了時間: 5分
更新日:9月11日
食品や飲み物の包装から、家電や車の部品まで、あらゆるところで使われているプラスチック。しかし便利さの裏で、見逃せない問題が広がっています。
それが 「マイクロプラスチック」。今回はマイクロプラスチックの危険性やアメリカでの消費者の意識を解説し、越境EC事業者が注目したいポイントを取り上げていきます。

マイクロプラスチックとは?
プラスチックは自然に完全分解されず、細かく砕けながら環境に残り続けます。
5mm以下になったものをマイクロプラスチック、さらに小さく人間の目でも見えないレベルになったものをナノプラスチックと呼びます。これらが食べ物や飲み水を通じて、私たちの体内に入り込んでいるのです。
研究では、2016年から2024年の間に人間の脳の前頭皮質に蓄積されたマイクロプラスチックの量が約50%も増えたという驚きの結果も出ています。

健康への影響は?
現時点では「直接的な因果関係」は証明されていませんが、複数の研究で以下の関連が指摘されています。
生殖機能や呼吸器への悪影響
消化器へのダメージ
大腸がんや肺がんリスクの増加の可能性
実際に、認知症患者の脳からはより高濃度のマイクロプラスチックが検出されています。ただし生活習慣や遺伝など他の要因もあるため、「決定的な証拠」には至っていません。
なぜプラスチック生産は止まらないのか?
実は、プラスチックは 石油・天然ガス業界にとっての成長分野。電気自動車の普及でガソリン需要が減少する中、大手石油企業は次の収益源としてプラスチックに力を入れています。
世界のプラスチック市場規模:約8,800億ドル
2025年〜2040年にかけて 40%以上の増産が予測
ExxonMobilやShellなどの石油大手は化学部門から巨額の収益を獲得
つまり「便利だから作られる」というよりも、「石油企業が売りたいから増えている」という側面が強いのです。
リサイクルの現実
「リサイクルすればいい」と思うかもしれません。ですが現状は以下のとおりです。
世界のプラスチック廃棄物のリサイクル率は わずか9%
米国ではさらに低く 5%程度
新品を作るほうが安く、大企業にとってはリサイクルのインセンティブが少ない
しかも業界は長年「リサイクル可能」というイメージ戦略を打ち出し、実態以上に環境配慮しているように見せかけてきた、という批判もあります。
商品輸出とプラスチック使用
近年、欧米の消費者は、環境配慮型の商品を選ぶ傾向が強まっています。過剰包装のプラスチックは購買意欲を下げ、逆に「エコ包装」はブランド価値を高める要素に。つまり、アメリカやヨーロッパの市場では「リサイクル可能」よりも「プラスチック削減」の方が響きやすいということです。

そこで意識したいのが次のポイント。
包装材の工夫:リサイクル紙やバイオ素材を活用
現地規制のチェック:国・地域ごとに異なるルールを把握
エコを発信:環境配慮をストーリーとして顧客に伝える
プラスチック問題はリスクであると同時に、差別化のチャンス。環境対応を早めに進めることが、事業の成長につながります。
プラスチック使用について、Melissaの視点から

今回の記事を書くにあたり、参考にアメリカのニュース動画を視聴しましたが、アメリカでプラスチックの環境への影響や健康被害について報道されるようになった、という点に改めて驚かされました。
2000年代初頭、アメリカ(特に東海岸)でのリサイクルへの意識はそれほど高くはなかったように思います。学校ではリサイクル用のごみ箱は設置されず、ランチの食べ残しやボールペン、ソーダ缶や水のボトルなど、なんでも同じ巨大なごみ箱に。どの学校にもリサイクル用ごみ箱が設置されるようになったのはもっと後のことだったと記憶しています。
そしてアメリカのプラスチック梱包といえば、どうやって開けてよいかもわからないほど固くて頑丈なプラスチックのパッケージ。皆さんもCOSTCOなどでご覧になったことがあるかもしれません。必要以上に大きく固いプラスチックの包装。あのパッケージング習慣を変えれば、どれだけのプラスチックを削減できるでしょうか。
そんな習慣を持つアメリカの人々もこの20年で、プラスチックのリサイクル問題が意識高い系の一部の人たちのものではなく、環境や自分達の健康を守るために避けては通れないということに気づいています。今のトレンドを味方につけるには、環境にやさしい、プラスチックフリーの製品・梱包を全面にアピールするのもひとつの手かもしれません。
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Mellisa's POV
I have viewed news videoclips as I prepared today's article, and what struck me the most was how openly the media now talks about the environmental and health risks of plastic use.
In early 2000s in the east coast, recycling just wasn't a priority. In school we all just dumped everything in the same gigantic bin -pizza leftover, pens and pencils, empty soda cans, water bottles, you name it. Recycle bins were then introduced to many of the schools much later.
And then there’s the plastic packaging. If you’ve ever shopped at Costco, you’ve probably seen the massive, rock-hard plastic clamshell packaging. These oversized packages symbolize America’s habit of overusing plastic. By changing this packaging solely could save an enormous amount of plastic waste.
Over the past 20 years, however, things have shifted. Recycling and plastic reduction are no longer concerns of just a small, eco-conscious group. More and more Americans now see them as essential to protecting both the environment and their own health.
For businesses looking at cross-border e-commerce, highlighting eco-friendly, plastic-free products and packaging isn’t just good for the planet—it’s also a strong selling point that resonates with today’s U.S. consumers.





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