【2025年大注目】アメリカAmazonの「Haul」とは?
- Melissa

- 10月1日
- 読了時間: 5分
アメリカAmazonに出品を検討している事業者にとって、Amazon Haul(ホール)betaのスタートは見逃せないニュース。これは2024年11月にテスト開始された新しい低価格専門セクションで、20ドル以下の商品限定というのが最大の特徴です。

Haulが登場した背景
アメリカではここ2年でTemuやSheinといった中国発ECが急成長。
特にTemuは「1ドル商品」や「送料無料」でユーザーを急拡大し、Amazonのシェアを奪いつつある。
Amazonは低価格市場に流れる消費者を引き戻す必要があり、その実験的な答えがHaul。
👉 ポイント:「格安市場」もAmazonが本気で取りに行く段階に入ったということです。
Haulの仕組み
対象価格帯:1〜20ドル。
配送:1〜2週間(中国から直送が多い)。
返品:3ドル未満は返品不可。
サイトデザイン:ポップで「掘り出し物感」を強調。
通常のAmazonとは切り離されたページなので、高価格帯ユーザーを守りつつ、低価格層も取り込む戦略だと考えられます。
日本からの越境ECに与える影響
低価格帯では中国に勝ちにくい
すでにAmazon全体の7割が中国製品。
デミニマス規定(800ドル以下の関税免除)をフル活用できる中国セラーは圧倒的優位。
差別化ポイントが必要
価格競争は避けるべき。
「品質・安全性」「日本製の信頼」「ブランドストーリー」など、付加価値戦略が求められます。
規制リスクを注視
アメリカ政府は「デミニマス規定の見直し」「対中関税強化」を検討中。
これが実現すれば、中国セラーの強みが削がれ、日本からの輸出には追い風になる可能性があります。
出品戦略のヒント
20ドル以下の“ちょっとしたギフト”や“生活雑貨”はHaulの中でも注目されやすい。
ただし「ただ安い」だけでは中国セラーに埋もれるので、日本らしい要素を盛り込むことが鍵。
例:和柄の文房具、日本のキッチン雑貨、丁寧な梱包や説明。
将来的に規制強化で「Made in Japan」への信頼が増す可能性も高いため、今のうちにAmazonでブランド基盤を作るのが得策。

トランプ関税による中国セラーへの影響
しかし2025年に入って、中国からの激安商品の輸入・販売事情に暗雲が。
トランプ関税により最大25%の追加関税が幅広い製品に適用
中国セラーの強みだった低価格戦略が直撃
利益率の低い低価格商品ほど関税負担で価格競争力を失いやすい
第三国経由や米国内倉庫を使う回避策はコスト増・効率悪化
👉 その結果、従来のような圧倒的な価格優位性が揺らぎつつあるのが現状です。
日本からアメリカAmazonに出品するメリット
Amazon Haul(Beta版)、TemuやSheinに対抗するための「低価格市場実験」ですが、越境EC事業者にとって脅威であると同時に大きなビジネスチャンスでもあります。
脅威:低価格競争では中国セラーが圧倒的に有利。
チャンス:規制強化や消費者の安心志向が「日本ブランド」に追い風を吹かせる可能性。
👉 「安さ」ではなく「信頼と価値」で勝負することが、これからアメリカAmazonに挑戦する日本の出品者の最重要戦略になるでしょう。
Amazon HaulをMelissaの視点から

皆さんはSheinやTemuでお買い物をしたことはありますか?中には安さに惹かれて時々利用するという方もいるでしょう。物価がどんどん高騰する今の時代、少しでも安くお買い物したいと思うのは自然なことですね。
コロナ禍が明けてから日本にもインバウンド旅行者が大勢来るようになりました。旅行体験をSNS上で紹介するユーザーもかなり多いですが、そんな外国人観光客が口を揃えて主張するのは日本の物価の安さと品質の高さ。特にアメリカでは物価の高騰が顕著ですが、この品質でこの値段かぁ・・・とガッカリさせられる人も多いようです。
そんな「低品質・高価格」に普段から触れているアメリカの人たちにとって、日本の(アメリカから見たら)低価格なのにかなりクオリティの高い商品や食べ物は新鮮で魅力的に映ります。小学生の頃、日本で買ったペンを学校で使っていたら、どこで買ったの?すっごくクールで高そうだねとクラスで人だかりになってしまったのを思い出します。
もちろん価格では中国製には敵わないでしょう。でも「日本品質ならもっとお金を出してでも欲しいよ!」という消費者は多いのです。トランプ関税により中国製の商品の価格が高騰するなか、品質やストーリー性で日本の商品をプッシュするのは良い戦略といえます。
Tracy's Tradingではアメリカアマゾン出品の無料相談も行っています。
こちらからお気軽にお問い合わせください。
Have you ever shopped on Shein or Temu? Some people use them occasionally, drawn by the incredibly low prices. In today’s world of rising living costs, it’s only natural to want to save money wherever possible.
Since the end of the pandemic, Japan has once again seen a surge of inbound travelers. Many of them share their experiences on social media, and one point they consistently highlight is how affordable Japan feels compared to their home countries—especially when paired with the high level of quality.
In the U.S., inflation has been particularly severe, and many consumers are frustrated by what feels like “low quality at high prices.” Against that backdrop, Japan’s products and food—seen as relatively inexpensive yet impressively well-made—stand out as new and attractive.
I’m reminded of my own childhood: when I brought a pen from Japan to school overseas, my classmates immediately crowded around me, asking where I bought it saying, "That looks so cool and expensive!” The reputation of Japanese products has long carried that kind of charm.
Japan cannot outcompete China on price of course. But there are plenty of consumers who is willing to pay even more for Japanese quality. With Trump tariffs pushing up the cost of Chinese-made goods, now is the perfect time to promote Japanese products by leaning into their strengths—quality, trust, and unique storytelling.





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